Saccharomyces bailiiによるグルコースとフルクトースの嫌気性代謝

概要：フルクトースよりも急速にグルコースを発酵させるほとんどの酵母とは対照的に、Saccharomyces bailiiは最初にフルクトース、次にグルコースを発酵させる。 したがって、フルクトースおよびグルコースを含有する培地では、二次増殖が生じる。 フルクトース上で増殖したＳ．ｂａｉｌｉｉの細胞は，グルコース含有緩衝液中に懸濁したときにグルコースを発酵させることができなかった。 フルクトース成長細胞はグルコース発酵には不可解であったが，グルコース代謝の酵素を含んでいた。 グルコースを含む増殖培地に2時間懸濁させると、フルクトース増殖細胞は、キャリアタンパク質の合成のためにグルコースを発酵させる能力を獲得した。 この誘導はシクロヘキシミドによって防止された。 Ｓ．ｂａｉｌｉｉでは，フルクトースはウラニルイオンに感受性のない構成キャリア系によって細胞内に輸送された。 誘導性グルコースキャリアシステムは完全に10-4m-ウラニルイオンによって阻害された。 ヘキソースのその後の代謝がヨード酢酸によって阻害された場合、ヘキソースの取り込みは、それらの細胞内濃度の増加によって測定することができた。 フルクトース成長細胞はフルクトースのみを占めたが，グルコース成長細胞は誘導性グルコース担体を有し，グルコースとフルクトースの両方の取り込みが観察された。 Ｓ．ｂａｉｌｉｉにおけるフルクトースとグルコースの逐次発酵を説明するためのモデルを提案した。